2006年3月31日金曜日

PSP と DS と

Pict0425
ひさしぶりに、-どこでもいっしょ- レッツ学校!の話です。



すこし前の日記で、レッツ学校!は、PSP が DS にまさっている点をより強調するようなゲームデザインにしていきたいとおもっていた、という事を書きました。



これは別に DS が好きとか嫌いとか、勝つとか負けるとか、そう言う方向の話ではなくて、ゲーム機の長所をより生かすことのできる、ゲームデザインを考えたいと、そういうキモチで考えていたことです。



では、PSP と DS を比較した際に、PSP の長所といえる箇所って、ドコなのでしょうか?



ゲームを操作する入力デバイスでは、タッチパネルがあり、マイクも付いている DS の圧勝でしょう。サウンドは、そんなに変わらないというか、差がつきにくい気がします。記憶デバイスでは、PSP に搭載されている UMD は DS のROM と比べると、大容量なのは長所ですが、読み込みが遅いという短所も同時に持ってしまっています。



一方、ビジュアル面はどうでしょうか?これは、液晶だけを比較しても、ワイド画面は迫力もあり、PSP が DS に文句なしに勝っており、長所といって良い箇所だと思います。また、3D の性能も DS と PSP を比較すれば、PSP の表現力がまさっていると断言できる箇所です。



このように、PSP でゲームを作るならば、ビジュアル面を強化するようにデザインていく事が、PSP の長所を生かし、DS のゲームに対して、アドバンテージを出すことが出来る箇所だろうと考えました。



逆に、DS でゲームを作るならば、ビジュアルで PSP と勝負しようとしても、相当、キビシイ戦いになるはずなので、それは避けて、タッチパネルを生かすタイプのゲームをデザインするという事になっていくと思います。





と、いうわけで、レッツ学校!では、これまでのどこいつと比較して、ビジュアル的な演出を強化する必要があるな、という考えに至った訳なのです。



しかし、です。どこいつは、地味なゲームで、構造的に凝った演出をやりにくいゲームでした。まず、ゲームはキャラクターとの1対1の会話が中心であり、見せ場の様なモノは、特に存在しません。また、常にキャラに正対する1つのカメラしかなく、このことも演出の幅を狭いモノにしていたのです。



そこで思い切って、ゲームの中心である会話を、多くのカメラを使用しながら、カットを切り替えていって進む構造に組み立てなおしました。1対1だった会話も、1対5と同時に会話に参加するキャラを増やし、カットを切り替える意味を持たせ、演出の幅を広げられるような仕組みを取り入れていきました。



その結果、レッツ学校!は、これまでのどこいつと比較して、演出面では圧倒的といってよいくらい強化されることになり、また、キャラ同士の会話もゲームの面白さを上げるのに一役かってくれたのです。



この辺りのゲームの流れについては、Flash の体験版 でも感じてもらえると思っていますので、興味が出た方は、ゼヒ、プレイしてみてください!実際、開発の初期段階では、静止画の切替だけで、ゲームのプロトタイプを作っていたくらいでしたしね。それでも、ゲームのコア部分は十分に組み立てていけたのですから。



いま振り返っても、この演出の強化に関する方針決定は、初期段階の重要な決定だったと思っています。



 











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